潰瘍性大腸炎のための病院選び　私がかかった病院

大腸全摘

リトル田中

潰瘍性大腸炎に限らず、慢性的な病気を抱えると『どの病院に通うか』で悩むことが多いですよね。そこで今回は、私がこれまで実際に通った病院についての感想をお伝えしたいと思います！

2014年、潰瘍性大腸炎と診断されたとき、私は自分が難病にかかったという現実をなかなか受け入れられませんでした。完治を願い、何とかしてこの病気を治したいと、多くの病院や治療法を調べたものです。しかし、医療の現状では潰瘍性大腸炎は「完治しない」とされている病気です。

その後、1年ほどでがん化が発覚。次は「どこで手術を受けるべきか？」という新たな問題に直面しました。この病院選びの過程では大変な苦労があり、心身ともに疲れ果てたことを覚えています。

本記事では、私が実際にかかった病院とその治療経験についてお伝えします。同じように病院選びに悩む方々の参考になれば幸いです。

私が治療を受けた病院は以下の通りです：

それぞれの病院で受けた治療とその感想を順に述べていきます。

私が潰瘍性大腸炎と診断された病院です。胸痛と続く下痢を主訴に受診した際、血液検査で肝臓の数値が悪く、最初は肝臓の検査を受けましたが特に問題なし。下痢の原因を調べるために行った大腸内視鏡検査で、潰瘍性大腸炎の診断が下されました。

病院自体は大学付属病院としては規模が小さめですが、診療科は一通り揃っており、軽度から中程度の潰瘍性大腸炎の治療には十分な設備と対応があると感じました。医師の方々は東海大学出身の方が多く、穏やかで患者に寄り添った対応をしてくれる印象です。

私は「全大腸型軽症」という診断を受け、ペンタサを処方されながら月に1度の通院で治療を継続し、すぐに寛解。健常者と変わらない生活を送れていた時期もありました。

順天堂医院に行こうと思ったきっかけは、便移植療法の臨床研究を実施していたからです。この治療が完治につながるかもしれないという期待があったのです。実際に便移植療法を受けて以降は順天堂医院に転院し治療を継続しましたが、約1年後に盲腸部にがんが発見されました。

便移植療法の経過観察で内視鏡検査を頻繁に行っていたため、比較的早期にがんを発見できたことは幸運でした。検査の結果、潰瘍性大腸炎の症状は寛解していたものの、大腸の一部で異形成が見られ、最終的に盲腸部のがんが診断されました。迅速にがんを見つけていただいたことに対して、順天堂には非常に感謝しています。

順天堂の担当医から紹介され、ここで大腸全摘手術の候補先として検討しました。しかし、実績が少ないことや術前検査を入院で行うという点が、当時働いていた私には難しいと感じ、最終的に手術は見送りました。

東京から遠い兵庫医大まで通ったのは、どうしても大腸全摘を避けたいという思いがあったからです。盲腸部分のみを切除できればと考え、もし全摘になったとしても1回で完了させたいと願っていました。しかし、兵庫医大での診察の結果、結局は全摘が最善と判断され、東京での手術に切り替えました。

最終的に私が手術を受けた病院です。関東圏で潰瘍性大腸炎の手術となると、横浜市民病院や横浜市大病院の実績が多く、通院の利便性も加味して最終的にこちらで決断しました。術後の経過も良好です。

潰瘍性大腸炎の治療で私が強く感じたことが2つあります。

患者数が多い病院を選ぶ
患者数が多い病院はそれだけ多くの症例に対応しているため、対応力が高く、治療実績も豊富です。とくに外科手術が必要な場合、手術数が多い病院の方が安心です。
各病院の治療実績は『Caloo』のサイトで確認できます。
https://caloo.jp/dpc/disease/1355
自分の身体は自分にしか責任が取れない
自分の身体に責任を持てるのは、医師ではなく自分自身です。病院を選ぶ際、治療法の選択や医師への相談も必要ですが、最後は自分の判断に委ねられます。もちろん病院の選定は簡単ではなく、何度も悩む場面があるかと思います。しかし、調べ、考え、行動することで、自分にとって最良の治療法を選べるようになるのではないかと思います。

完璧な治療は存在しませんが、少しでも皆様の参考になれば幸いです。