大腸全摘から10年、後悔はある?便の回数・食事・仕事の「その後」を正直に話します【体験談】

リトル田中

大腸を全部とったら、その後の生活はどうなるのか——手術を控えている方や、これから手術を考えている方にとって、いちばん気になるところだと思います。

私は潰瘍性大腸炎を発症して約1年で、大腸にがんが見つかりました。選択の余地はなく、大腸を全て摘出する手術を受けました。それから10年が経ちます。

この記事では、便・食事・睡眠・仕事という生活の柱が、10年でどう変わったのかを、できるだけ正直に書きます。結論を先に言うと、「最初は大変だけど、慣れる」というのが私の実感です。

※以下はあくまで私個人の体験です。体の状態には個人差があるので、判断は必ず主治医とご相談ください。

そもそも、大腸がない体はどうなっているのか

大腸を全摘すると、便をためておく場所がなくなります。私の場合は、小腸の終わりで便をためる袋(回腸嚢)を作る術式でした。

手術そのものの時間や入院日数といった詳しい話は、別の記事にまとめています。

→ 大腸全摘手術は何時間?入院日数は?潰瘍性大腸炎で2回に分けて受けた体験談

便・トイレ ── 回数より「何を食べたか」で変わる

今は1日に6〜7回ほど排便があります。術直後はもう少し多かった記憶がありますが、そこから大きくは変わっていません。

健常者と比べれば多いですが、回数そのものより、その日に何を食べたかのほうが、便への影響は大きいと感じます。便の状態は、だいたい泥状です。

外出や旅行のときに気をつけているのは、「行けるときに行っておく」。これに尽きます。我慢して探すより、トイレがあるうちに済ませておくほうが安心です。

日々のトイレとの付き合い方は、こちらでより具体的に書いています。

→ 大腸全摘後の生活はどう変わる?1日のスケジュールとトイレ事情をリアルに公開【体験談】

食事 ── 基本は何でも食べられる

食事に強い制限はなく、基本的に何でも食べられます。

ただ、消化の悪そうなもの(もやしなど)は、一度にたくさん食べないように気をつけています。あと、牛肉と生魚は、毎回ではないものの、お腹を下しやすい食べ物です。それ以外で困ることは、ほとんどありません。

消化が悪そうだと感じたときは、よく噛んで食べる。やっていることは、そのくらいです。

食事制限について、もう少し詳しい話は別記事にまとめています。

大腸全摘後に食事制限はある?何でも食べられる?経験者が体験談で解説

睡眠 ── 夜中に1〜2回起きる

睡眠は、術前と比べると少し短くなりました。夜中に1〜2回はトイレで起きます。これは加齢もあって、小便で起きることもあります。

正直に書くと、夜間に漏れてしまうことがあり、その分、術前より長く眠るのが難しくなりました。

工夫としては、夕食を早めにとること。最近は、マグネシウムのサプリも飲んでいます。

仕事 ── 働き方は術前と変わらない

手術にともなう休職は半年でした。二期目の手術のあと、3ヶ月で職場に復帰しています。

働き方は、術前とほとんど変わりません。事務の仕事ということもあり、海外出張にもよく行っていました。職場には病気のことを特に隠してはいませんが、トイレや体調で特別な配慮をしてもらっているわけでもありません。

術直後だけは体力がガクッと落ちて、近所に買い物に行くのも一苦労でした。ただ、それもすぐに回復し、今の体力は術前と変わりません。

10年経って、後悔はあるのか

私の場合は、がんが見つかっての全摘だったので、そもそも「手術するかどうか」を選ぶ余地はありませんでした。だから「後悔」という言葉は、正直あまりしっくりきません。選びようがなかった、というのが実際のところです。

そのうえで、10年経った今の率直な感想を書きます。

夜間の漏れだけは、今でも「嫌だな」と感じます。便の回数も、健常者より多いのは事実です。でも、こうしたことは慣れます。それ以外に、特別な体調不良や、日常生活の不自由はありません。

全体として——「慣れる」。これが、いちばん素直な実感です。

がんが見つかってから全摘に至った経緯は、こちらに詳しく書いています。

→ 潰瘍性大腸炎はがん化する?発症1年でがんが見つかり大腸全摘した私の実例

まとめ

10年経った今の生活を、ひとことずつ振り返ると、こうなります。

  • 便:1日6〜7回。回数より、食べたものの影響が大きい。
  • 食事:基本は何でも食べられる。消化の悪いものは量を控え、牛肉・生魚は下しやすい。
  • 睡眠:夜中に1〜2回起きる。夕食は早め+サプリで対応。
  • 仕事:働き方は術前と同じ。海外出張もこなしていた。
  • そして全体としては——「慣れる」

大腸を全摘しても、生活は続きますし、私の場合は不自由なく過ごせています。同じ手術を控えている方の不安が、少しでも軽くなればうれしいです。

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