CIA(公認内部監査人)試験に無事合格し、今はCPE(継続教育制度)単位取得に励んでいます。今回はそのCPE単位取得方法について書きますので宜しければ参考にしてみてください。*今年の資格更新期間が始まりました。最初に日本内部監査協会に更新料(個人会員¥4,500、個人会員以外¥18,000)を支払い、その後IIAのCCMSシステムで更新申請をすることになります。
- 資格更新料の支払い期間
2024年10月3日(木)~2024年12月9日(月) - CCMSでの更新期間
2024年10月3日(木)~2024年12月31日(火)
CPE(継続教育制度)とは?
CIAの試験に合格しても、『やったー、CIAだぁ ! 遊ぶぞー !』とはなりません。(そんなたいそうな負荷ではありませんが笑)
資格を維持するために勉強を継続し、能力を維持・向上させる必要があります。
そして、その学んだことを『CPE単位』として毎年 IIA(内部監査人協会)に報告しなければなりません。
これはCIA認定を受けた年の翌年から始まり、毎年報告して行く必要があります。
資格取得までの体験談は、下記リンクの記事にまとめています。これからCIA資格取得を目指す方や、現在学習中の方の参考になれば幸いです。
CIA 公認内部監査人 資格合格体験記(難易度・勉強方法・予備校・費用)
CPE単位とは?
CPE単位とは学習内容により色々定めは有るものの、基本的には『学習時間』です。
『1CPE = 50分』で換算されます。
そして1年間で必要なCPE単位は下記になります。
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内部監査業務をしている人 →40単位(時間換算で約34時間)
内部監査業務をしていない人→20単位(時間換算で約17時間)
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34時間だと一ヶ月で3時間くらいの勉強時間なので、そんなたいそうな負荷ではないですね。
何を勉強するの?
結構これが惑わせるのですが、ガチガチに『これをやれ!』というものが無いんです。
内部監査に関わることであれば何でもといった感じで、内部監査に関する研修、他資格の取得、公表文献の執筆・寄稿等でCPE単位が認められます。
内容の詳細は下記リンクをご確認ください(最新の情報ではない可能性がありますのでご注意ください)。
https://www.iiajapan.com/leg/pdf/certifications/form/CPE-Policy_2022.pdf
ただ倫理は毎年必ず、2単位以上取得する必要があります。毎年9月下旬頃から「内部監査人としての倫理」をテーマにした講座が会員研修会で実施されます。
基本的にこれをやる!
まぁ色々あるのですが40単位取得するには基本的に下記をやれば良いと思います。
1, 『月間監査研究』を読んで、『学習プログラム』をやる
この後の「会員向け研修」にも関連しますが、前提として、日本内部監査協会の会員でないとCPE報告が難しい状況です。CIA資格の試験代も、個人会員でない場合はかなり高額になるため、受験時に会員になる方がほとんどだと思いますが、資格を維持する予定であれば、会費はかかるものの、会員のままでいる方が得策でしょう。
また、個人会員になると、毎月『月刊監査研究』という機関誌が送付されます。入会時に『月刊監査研究』の配送か、『Internal Auditor』のオンライン閲覧を選択できますが、CPE単位の取得を考えると『月刊監査研究』を受け取る方が良いでしょう。
さらに、この機関誌の内容を問う「学習プログラム」が毎月第3週頃に日本内部監査協会のサイトに公開されます。(最近は少し早く、第2週頃に公開されることが多いです)。このプログラムに回答すると、1回につき2単位が取得可能です。問題は4問あり、全て4択ですが、合格ラインは設定されていないため、回答すれば単位が得られます。
ただし、この「学習プログラム」で取得できるCPE単位は年間20単位までに制限されており、10ヶ月分で上限に達することになります。
『月間監査研究』冊子
2, 日本内部監査協会会員用の研修を受ける
協会会員向けに研修が行われています。
日本内部監査協会の会員サイトに入り、『会員研修会』のところに開催されている研修が掲載されています。研修の大半はzoom(講義の録画)で行われ、2時間前後のものが多いでしょうか。
この研修会1回で大体2.5単位くらい取得できます。
そして必修の倫理研修もここで受けることができます。
3, まとめると
まとめると下記になります。
『倫理研修』(必修)→2単位
『学習プログラム』→20単位
『倫理以外の会員向け研修』→18単位
上記で合計40単位となります。
有料の研修会
今まで書いてきたものはIIAの会員であれば無料で受けられるものですが、有料の研修も有ります。
内部監査協会やアビタス等の資格学校でCPE単位を取得出来る講座を開催しています。
全てに目を通した訳ではありませんが、系統立った内容で監査能力向上を目指すものも有り、私も受けてみたいなぁと思う講座が多いです。
また受講時間が長いものも多いので、まとまったCPE単位を得られます。
業務に活かせる魅力的なテーマのものや、年後半に追い込みでCPE単位を取得しなければならない人は有料の講座を検討しても良いかも知れません。
確証が必要です
CPE単位ですが、やっていると『あれ今何単位とったっけ?』と必ずなります。
なのでエクセル等で内容と取得単位の管理が必須です。
そしてそれぞれの確証を取り、3年間保持しておく必要があります。
毎年の資格更新手続き(CPE報告)時に確証を提出する必要はないのですが、税務調査の様に後で提出を求められる可能性があります。
あと23年9月からのCPEポリシー改定で1 年間の間に履修した CPE 単位の内、余剰分を最大20CPEまで翌年の報告に繰り越せるようになりました。
資格更新手続き
毎年12月の所定の日までに資格更新手続きをする必要があります。
資格更新手数料(IIA個人会員¥4,500、非会員¥18,000 *2024年の場合)を日本内部監査協会に支払った後、CIA受験時に使用したIIAのシステム『CCMS』上でCPE報告します。
まとめ
CIA試験に合格したとしても、それだけでは実務で即座に有益な内部監査ができるわけではありません。重要なのは、CPE単位の取得を単なる義務として面倒に感じるのではなく、日々の業務に積極的に活かしていくことです。資格を取得することが目的ではなく、その知識とスキルをどれだけ実務に反映させられるかが大切です。
自己鍛錬を怠らず、継続的に学び続ける姿勢を持ち続けることが、内部監査人としての成長に不可欠です。資格を得た後も、常にアップデートされた知識を持ち、実務に役立てることで、より効果的な監査を行うことができるでしょう。
潰瘍性大腸炎発症から1年程でがん化し、大腸全摘せざるを得なくなった40代商社マン。大腸全摘後も世界を飛び回っています(今はコロナで自粛中)。
潰瘍性大腸炎・大腸全摘手術をした経験やその後の生活を書き綴っています。
(時々熱い想いも書きます笑)