便移植療法とは?
この治療法ですが簡単に言えば健康な人の
腸内細菌をその人の便から取り、それを
潰瘍性大腸炎患者の腸内に入れるものです。
結構原始的な発想で大腸内視鏡時に
『健常者の便と生理食塩水を混ぜ濾過した液体』
を潰瘍性大腸炎患者に入れます。
健康な人の腸内細菌を潰瘍性大腸炎患者に
入れ再現出来れば、腸内細菌が正常になり
『炎症が抑えられるのではないか?』
ということです。
この療法の存在を知り早速電話
当時の私がこの療法を知ったのは友達の嫁から
のメールでした。その嫁は新聞だかニュースで
この療法を知り、私に教えてくれたのでした。
調べてみると慶応と順天堂で臨床研究を
やっていると分かり、早速まだ受けられそうな
順天堂の方に電話してみました。
電話をすると『取り敢えず外来に来てくれ』
ということなので当時掛かっていた東海大学病院
の先生に紹介状を書いて貰い、順天堂に行く
ことになったのでした。
順天堂に行く
さて順天堂に行ったのですがメチャクチャ
混んでます笑。
担当の先生が午前の外来だったので病院に
着いたのが9:30 , 呼ばれたのが13:00。
こりゃもう一日仕事です😩
やっと呼ばれて診察室に入ると
若いイケメンの医師が居ます。
便移植療法について色々説明してくれました。
臨床研究で有る事、マスコミに取り上げ
始められている事、やり方等々。
順天堂の臨床研究のやり方2種類
順天堂の臨床研究のやり方は2種類有りました。
1つ目は抗生剤を使用して現状の腸内細菌を
リセットし、健常者の便を注入する方法。
2つ目は抗生剤を使用せず、現状態のまま
健常者の便を注入する方法。
私は軽症だった為、抗生剤を使用しない
方法で移植を受ける事になりました。
そして便提供者は私の姉、移植は大腸内視鏡
でやります。
上記の事まで初回訪問時決め、
2回目は姉同行にて受診することに。
2回目の受診で姉の血液検査と移植日の
日程決めをして、いよいよ次回便移植療法を
受けることになります。
移植当日
さて移植当日、便を持ってくる姉を病院
で待っていたのですが時間になっても来ません。
心配になり電話すると、肝心の便が
出ないとのこと😅
(昨日まで調子良く出していたらしい😆)
急遽院内の薬局で便秘薬を買い、姉の便待ちを
することになりました😅
予定より1時間程遅れて、無事姉の便を入手。
やっと開始となりました。
いつも通り内視鏡で大腸内を見た後、
最後に『便と生理食塩水を混ぜ濾過した液体』
をチューと大腸の奥の方(盲腸部)に入れます。
療法自体はホント簡単で普通に
大腸内視鏡検査するのとなんら変わりません。
この後、少し休憩室で休んで病院を
後にするのでした。
効果の程は・・
さて便移植療法受けた後の状態ですが結論から
言うと私にはあまり効果ありませんでした。
数日間は便が少し硬くなりましたがその後は
元の状態に戻りました。
そもそも私は軽症でペンタサだけで症状が
落ち着いていたのであまり良くなる余地も
無かったのですが。。
ただもし効果が有ったとしても完治はせず
服薬等の治療は継続します。
最後に
最近ネットを見ていたらこの便移植を
自費診療でやっている病院が有る様です。
しかもその費用はコースにもよりますが
いずれも高額。
当然相応の効果が有る人も居ると思いますが
やはり未知数で完治することは無いです。
あと私が便移植を受けたのが2014年で
もう7年程経っています。
この期間、療法の改善は進んでいるようですが
その原理は非常に単純。
多少でも効果が有るなら、早く一般治療化
しないものなのかぁと思います。

潰瘍性大腸炎発症から1年程でがん化し、大腸全摘せざるを得なくなった40代商社マン。大腸全摘後も世界を飛び回っています(今はコロナで自粛中)。
潰瘍性大腸炎・大腸全摘手術をした経験やその後の生活を書き綴っています。
(時々熱い想いも書きます笑)