盲腸にがんが見つかる
私は潰瘍性大腸炎になり、1年そこそこで
盲腸部に『がん』が見つかりました。
当然手術をして取らなければならないと
なりましたが、すぐに思ったこと。
『なにも大腸全部取らなくても良いのではないか?』
『がんの箇所だけ手術なり、内視鏡で取ればいい』
この考えは手術直前まで頭に残りました。
実際がんの告知を受けた後、内視鏡手術の
名医と言われる人へ紹介状を書いて貰おうと
担当医に依頼した事も有りました。
しかしながら断られました。
『潰瘍性大腸炎のがん化で内視鏡切除の適応はない』と。
外科手術する病院への転院
実際手術した横浜市民病院では
受診当初、部分切除も考慮していました。
ただ横浜市民病院での大腸内視鏡の再検査後、
がんが出た盲腸部以外にも高度異形成が数箇所見つかり、
もうこれは全摘出だと担当医は判断したようでした。
『がんが有る = 大腸全摘』と有無を言わさずの判断というより
大腸全体の状況を見ての医師の判断でした。
でも当時の私にはその真意が理解出来ませんでした。
私は全摘手術が決まったにも拘わらず、がん部分のみの
部分切除にこだわり、わざわざ予約外で外来に出向き直談判しました。
『全摘ではなく、がんの部分だけを切って欲しい』
しかしながら医師の答は『NO 』
そして『紹介状を書くから他の病院でも診断を受けるといい』
と言われました。
私はそれでも納得が行かず迷いながら、そして追い詰められる様に
手術日を迎え手術を受けました。
振り返り今思うこと
手術後、6年ほど経った今は全摘で良かったのだと思っています。
仮に部分切除し、大腸が残ったとしたら潰瘍性大腸炎の治療は続く。
毎日服薬し、定期的に内視鏡検査を行い、
更なるがん化への可能性が残る。
とても晴れやかな生活は送れていなかったと思うのです。
当時の医師の判断の真意は、
『部分切除したものの他部位ががん化する可能性が高い。
そして、もしがん化し、発見が遅れれば今度は命の危険が有る。』
でした。
加えて『病気に囚われず生きる』という観点からも
その判断は正しかったのだと今は思えます。
潰瘍性大腸炎発症から1年程でがん化し、大腸全摘せざるを得なくなった40代商社マン。大腸全摘後も世界を飛び回っています(今はコロナで自粛中)。
潰瘍性大腸炎・大腸全摘手術をした経験やその後の生活を書き綴っています。
(時々熱い想いも書きます笑)